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もくじ
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まえがき
| 今回は、小諸高校から「北里大学 健康科学部 看護科」に進学が決まった、岩崎律君へのインタビュー記事です。 中学時代、5教科で200点も行かなかった生徒が、高校時代一生懸命頑張って、念願の合格をつかみ取りました。 私(塾長)が数学や化学を、当塾の講師の斎藤が英語や小論文を担当しましたが、今回は、塾でどんなことをやったかみたいな宣伝っぽい話は割愛して、「こんな生徒が希望をかなえて大学に行っているんですよ!」というのをご覧いただければと思います。 |

左)塾長 右)律君
指定校の”お宝”を見つけた日
| 塾長 | 「まずは、"おめでとうございます!"でいいですかね?」 |
| 律君 | 「そうですね!」 |
| 塾長 | 「えーーと、北里大学 健康科学部 看護科 に、指定校推薦が決まったということですね!」 |
| 律君 | 「はい、そうです。」 |
| 塾長 | 「決め手になったのは、何だったのかな。高校の方でも、この枠の存在に気が付いていなかったというかだったわけじゃん。(笑)」 |
| 律君 | 「そうですね(笑)。新設の学部だからというのもあるかもしれないです。」 |
| 塾長 | 「で、学校に指定校推薦の枠を教えてもらった中に 北里 があって、」 |
| 律君 | 「何これ、お宝じゃん!って(笑)」 |
| 塾長 | 「あはは! でも、お宝を見つけたからと言って、『私にこの推薦枠をください。』って言ったって、『いや、君にはちょっと…』とはならなかったわけじゃん。」 |
| 律君 | 「『あ、じゃぁ会議掛けてみるね』って、すんなりいきましたね!」 |
| 塾長 | 「それまでは、県看(長野県看護大)受けようと思ってたんだよね。」 |
| 律君 | 「そうですね。そっちは一般公募推薦で。それが無理だったら、もうかなり志望校下げる覚悟でしたね。」 |
| 塾長 | 「そんな中、この指定校推薦枠をすんなりもらえることになった決め手は何だったんですかね?」 |
| 律君 | 「わからないですね(笑)。他にも、国公立目指している子が息切れしてきて、私立に切り替えるってなったときに、学校の先生とモメてるって話よく聞きましたけど、自分の場合はなぜかスッと行きましたね(笑)。」 |
| 塾長 | 「まぁでも、そのときには、成績は学年トップくらいまで行ってたんじゃない?」 |
| 律君 | 「そうですね。1位とか2位とかですね。それもあると思いますけど、そもそも、小諸高校の生徒って進学校と比べたらそんなに根詰めて勉強してもいなくて、どの大学が名のある大学なのかとかもあまりわかっていないんですよ。北里大学っていったら医療業界ではそれなりに知られているわけじゃないですか。そういうのも知らない人が多い。みんながノーマークだったのもあると思います。 それから、受験に際して北里さんのことも調べたんですけど、やっぱりすごい人でした。だから自分自身の志望校変更に迷いもなく、そういう気持ちが先生に伝わったのもあると思います。」 |
| 塾長 | 「ん?ああ!北里さんって、北里柴三郎先生のこと?」 |
| 律君 | 「あ、そうです!あそこまで、医療に人生をかけられるのはすごいなと思って。自分もその業界に進むのに、やる気が出ましたね。」 |
| 塾長 | 「ノーベル化学賞の大村教授も北里大だしね。イベルメクチン。」 |
| 律君 | 「そうですね。学校側も、それを強みとして表に出してきていて、オープンキャンパス行ったときにもけっこうバーンと前面に出していました。他にも、イグノーベル賞とかもたくさん出していましたね。」 |
中学5教科200点未満から、学年上位へ
| 塾長 | 「定期テストだけじゃなくて、模試も学内トップまで行ったよね。」 |
| 律君 | 「おかげさまで! 直近は学校内では2位でしたね。たぶん、1位は音楽科の人だと思います。」 |
| 塾長 | 「中3になってから5教科合計200点を超えたことがなかったわけだから、結構頑張ったと思うよ。」 |
| 律君 | 「1回200点超えたことありますよ!インフレみたいにみんな上がってるときだけど(笑)。」 |
| 塾長 | 「そのくらいの奴が、大学に行こうなんて夢を持ち始めて、身の程知らずというかなんというか。」 |
| 律君 | 「やめてください(笑)。」 |
| 塾長 | 「中学卒業した後、高1の5月頃?塾に顔出しに来た時があったじゃん。なんかイキってる感じで(笑)。」 |
| 律君 | 「イタかったなぁぁぁ(笑)。」 |
| 塾長 | 「こっちも『おお!頑張ってるじゃん!』とは口では言ったけど、心の中では『あぁ、入学してすぐにやる簡単なテストで高得点とってイキってる感じね』って思ってた(笑)。」 |
| 律君 | 「実際は、2次関数どころか、1次関数すらちゃんとできていなかったですからね。」 |
| 塾長 | 「1回完璧に授業やってできるようになっても、家でもやってこねぇから忘れちゃって、同じ説明を手を変え品を変え何度したことか(笑)。」 |
| 律君 | 「すいませんw。そのときは本当に迷惑かけました。」 |
| 塾長 | 「周りに勉強できない・しない子たちが多いだけに、そういう風になるのも分からなくもない。どれだけ遠い目標なのかっていうのを認識するところが本当に大事なんだけどね。"行ける"って勘違いしていると、いつまで経っても届かない。そして、それを教えてくれる人が周りにほとんどいない(笑)。」 |
| 律君 | 「今だから分かるけど、高校1年生には理解できないだろうなぁ・・・。小諸高校だと3年生でも理解できていない人がほとんどだと思いますよ(笑)。」 |
| 塾長 | 「数学は、学校のペースでは模試や受験にはほとんど通用しないから、律君の能力でどこまでだったらできるかを見定めて、捨てるところは勇気を出して捨てて、ここまでは深くやる・・・っていう、入試を見据えた勉強を、結構最初の頃から意識してたんすよ。」 |
| 律君 | 「そうなんですね。学校で授業を受けていると、学校のテストで点数がとれていれば一般受験も心配ないんだって思っちゃいますよね。」 |
| 塾長 | 「公立中学にいたときとは違って、学校ごとの定期テストのレベルはとんでもない差があるからね。」 |
| 律君 | 「受験を視野に入れた授業や先生達とのやりとりを通して、早いうちからそれが認識できたから、学年トップまで行かれたし、それでも不十分なんだっていう認識になれたと思います。」 |
| 塾長 | 「斎藤先生の英語も、凄く体系的で整理されているし、英語を読み慣れているだけの人を引っかける落とし穴まで視野に入れて教えてるからね。」 |
| 律君 | 「早いうちに、受験を視野に入れて勉強したのが良かったんですね。結果的に、学内成績もついてくる。」 |
| 塾長 | 「斎藤先生にボロクソ言われたのも良かったんじゃない?(笑)」 |
| 律君 | 「かなり精神を削られましたけどね(笑)」 |

世の中が便利になる一方で、変わらないこと
| 律君 | 「最近、生徒が授業をするみたいなのを学校でやってるんですけど、思いのほかみんなができていなくて、これで大学受験しようとしているのかと思うと、他人事ながら心配ですね。」 |
| 塾長 | 「上から目線(笑)」 |
| 律君 | 「あと、最近、みんなipad使ったりして授業するんですけど、あれはほんと嫌ですね。なんか、ちゃんと頭に入ってこないっていうか。その勉強の仕方を全部否定するために、全部板書して授業しました。ipad使えば、授業当日は楽かもしれないけど、ちゃんと順番に情報が増えていくところが見えないと理解しにくいと思います。」 |
| 塾長 | 「ほんと、それあるよね。書くっていう作業のおかげで、授業のスピードが自分の思考力に合ってくるっていうか。」 |
| 律君 | 「ipadに直接書き込むのも、自分的には絶対頭に入ってこない。」 |
| 塾長 | 「それは、これからの自分の勉強にも役に立ちそうな経験だね。」 |
| 律君 | 「そうなんですよ。小論文でもそういうこと書いたりするんですよ。医療技術の中に電子機器が組み込まれていって、医療従事者と患者さんとの間のやり取りもどんどんデータ化されていくけれど、その中で、患者さんとの直接の対話がどれだけ大事なのか・・・っていうのにも、似たような感じに思う部分がありますね。実際に目で見て接してみないとわからない情報があるし、それは勉強でも実際に書いてみて『あ、こうだったんだ』とかって思う情報があるのと似ていると思います。」 |
| 塾長 | 「確かにそうだね!おもしろいね!」 |
| 律君 | 「夏休みに、在宅医療の職場見学に行った時には、いい看護師さんは、患者さんとの対話をとても大切にしていて、状態を詳しく聞いて、"直接"を大事にしていましたね。」 |
| 塾長 | 「患者さんとしても、話を聞いてもらえるっていうのは、理屈抜きで安心につながるもんね。それは画面にはできないからね。」 |
| 律君 | 「誠意が直接伝わるというのも大きいですよね。」 |
| 塾長 | 「おもしろ!こういう話ができるようになって、本当に生意気に成長したよね!(笑)」 |
| 律君 | 「ありがとうございます(笑)」 |
| 塾長 | 「人生、大きく変わったよね。中学時代の 律君 を見ているときには、大学に進学するなんて未来はまったく想像できなかったもん。」 |
| 律君 | 「そうですね。仕事としては、キツイこともたくさんある進路だとは思っていますけど、やりがいのある世界だと思うし、つかんだこのチャンスを大事にしたいと思います。就職先になる病院も色々なところがあって、そこも魅力でした。」 |
| 塾長 | 「そういえば、地域医療重視の大学を推薦で受ける場合だと、"地域医療に従事する意志"みたいな条件があったよね。県内での就職が前提で、外に出にくそうだなって。」 |
| 律君 | 「本心としては、外に出たいって気持ちがありましたからね。"手に職"系はやっぱり地元就職推奨のところが多いですね。」 |
| 塾長 | 「東北大も、総合選抜の比率を上げて、そういう方向に進もうとしているよね。」 |

面接がある理由:医療は”勉強だけじゃない”
| 塾長 | 「やっぱりさ、こういうのも、対話してみないとわからないことがあるよね。こういう時間をつくれてよかった。」 |
| 律君 | 「医療系も、受験で必ず面接がありますけど、理にかなっているよねって話を斎藤先生ともしていて。医療系はやっぱり勉強だけじゃなくて、その人物も重視しているっていうか。話すとやっぱり分かることがあるんだと思います。人の命を預かる仕事なので、人間が大事だと思うし、そういった情報はやっぱり紙やデータとしての情報だけからだとわからないものなんだと思います。」 |
| 塾長 | 「俺が医療系の面接なんて受けたら、すぐ落ちるんだろうな(笑)」 |
| 律君 | 「塾長なんて絶対無理ですよ。サイコパスですもん(笑)。医療業界に絶対行っちゃいけない人間です。」 |
| 塾長 | 「クッソ(笑)。」 |
進路を考える中で見えてきた「学ぶ意味」と将来像
| 律君 | 「目指していく中で、他の種類の医療従事者に対しても、リスペクトが凄くなりましたね。」 |
| 塾長 | 「詳しく聞きたいね。」 |
| 律君 | 「たとえば、在宅医療の職場見学をしたときにも、お医者さんはやっぱりすごいなと思いました。」 |
| 塾長 | 「おお、そうなんだ。」 |
| 律君 | 「お医者さんって、本当に勉強してきた人がなるじゃないですか。ちっちゃいころからなりたいとおもって一生懸命勉強してきた人たちで。一緒にご飯食べたりする時間があって、『勉強やっぱり苦しかったですか』とか聞いたり。直接話すことで、やっぱり解像度が上がりました。」 |
| 塾長 | 「ちょっと、具体的に聞かせてよ!」 |
| 律君 | 「勉強にも努力してきた人だし、患者さんとの対話にも努力してきた人だから、話し方もとても分かりやすくて、会話の節々から本当に頭の良さが伝わってくるんですよ。」 |
| 塾長 | 「そうだね。俺もこの前人間ドックでお医者さんと話したけど、すごく話が分かりやすかった。」 |
| 律君 | 「あと、すごく気配りができるんですよ。医療ってある意味サービス業じゃないですか。気配りだけじゃなく、コミュ力も凄くて、本当にリスペクトにつながりました。やっぱり、医療現場だとコミュニケーションが大事で、お互いのリスペクトがあるとないとでは全然違うと思うんです。そういう意味で、とてもいい経験になりました。」 |
| 塾長 | 「もっとちょうだい(笑)」 |
| 律君 | 「斎藤先生に読んでみろって言われた本で「信州に上医あり」っていう、佐久病院の若槻先生が書いた本があるんですけど、こっち(長野県)って漬物とかしょっぱいもの食べるから、スゲー塩分過多になって重篤な病気になったりする傾向があったんですけど、それに気づいて、若槻先生は塩分過多を抑えるための健康に関する授業をやったんですよ。」 |
| 塾長 | 「うんうん」 |
| 律君 | 「『予防』に関してすごく意識が高いんです。そもそも、いいお医者さんは、共通してみんな『予防』に関しての意識がとても高いんです。治す医療じゃなくて、予め防ぐ医療なんです。そこにメチャクチャ重点を置いてて。」 |
| 塾長 | 「おもしろ!でも、予防ってさせるの大変じゃん?実際に目に見えて症状が出ているわけじゃないから。だいたいみんな具合悪くなってから思い知るからね(笑)。」 |
| 律君 | 「そうなんですよ。だから、小論文とかも、『予防』の観点から書くと書きやすいし、評価も高くなるように思うんですよ。」 |
| 塾長 | 「なるほど!すげぇ!」 |
| 律君 | 「もちろん治療も大事だけど、1番はそこじゃなくて、予防なんですよ!もともと知識としてはあったんですけど、お医者さんと話していて、そこに気づいて『うおー!』ってなりましたね。しかも、若槻先生の話をしたら、その先生も若槻先生に感化されて地域医療に携わりたいと思って移り住んできたっていう話もできて、すごかったです。」 |
| 塾長 | 「バンバン机たたくんじゃねーよ(笑)。しゃべってる声が録音できねぇじゃねーかよ(笑)」 ※ あとで文字起こしするために録音していましたが、律くんが盛り上がってきて机をバンバンたたきながらしゃべるので・・・(笑) |
| 律君 | 「あはは(笑)」 |
| 塾長 | 「すごいね。その時点でお医者さんと1つ同じ価値観を共有できたっていうことだね。面白いね!それはそういう見方で世の中を見ていないと一生気が付かないことだね。」 |
| 律君 | 「診療所とかが出している毎月のパンフレットもやっぱり予防のことが中心なんですよ!地域医療ってやっぱり人材も少ないし、治療しないといけない人ばっかりだと医療がひっ迫しちゃうから、予防ってそういう観点でも重要なんですよ。」 |
| 塾長 | 「そうだねそうだね!!」 |
| 律君 | 「原因をつくらなければ、医療機関にかかる必要もないし、人材不足っていう観点からも、医療費が膨れ上がっているっていう観点からも、いろんな問題の解決につながるんですよ!」 |
| 塾長 | 「面白いな!」 |
| 律君 | 「だから、大学行ったらもっとたくさん情報が入るし、『予防』のことについてめっちゃ調べたいと思ってます!」 |
| 塾長 | 「受かるべくして受かってるじゃん!」 |
| 律君 | 「それまでは、『予防』なんて、意識高い奴だけがやることだと思っていたんですけど、こういう観点でやるから大事なんだねーって今は思いますね!知識を増やすことで、世界の見方が変わるってこういうことだなって思います。」 |
| 塾長 | 「勉強になります(笑)」 |
| 律君 | 「ビビりましたよ!」 |
| 塾長 | 「いや、俺はあなたにビビりましたよ(笑)。中学時代150点とか130点とかだった奴がこんな話ができる大人になっていくなんて(笑)」 |
| 律君 | 「これから、団塊の世代って言われる人たちが一気に高齢化していく時代に入っていくんで、医療の需要って爆増すると思うんですよ。頑張ろうと思います!」 |
| 塾長 | 「いいクライマックス!(笑) 今日はありがとう!」 |
| 律君 | 「ありがとうございました!」 |

( お わ り )

